Making Story of Yamagishi
うさぎ薬局 なめり店ー山岸泰博
平成2年に昭和大学を卒業し、現在40代※薬剤師の山岸泰博です。大学卒業後、9年間メーカーに勤務し、その後、調剤薬局に転身、いくつかの調剤薬局で経験を12年ほど積みました。前々から独立する夢を持っていたところ、薬局業界専門紙日経DIの特集でうさぎ薬局の独立支援制度を知り、開業の夢に向かって一歩踏み出しました。
※2013年5月現在
薬局業界専門紙の「日経DI(ドラッグインフォメーション)」2011年11月号の開業特集で、うさぎ薬局の特集を見つけました。
雑誌では、うさぎ薬局のフランチャイズ制度で実際に独立した方々のエピソードやフランチャイズ制度の仕組みなども掲載されていました。
私は、昔から独立開業の夢を持っていたのですが、これまで勤めていた調剤薬局では、残念ながら独立の夢は叶いませんでした。
独立を応援するという会社はありましたが、実際に社内から独立する人が出なかったり、独立案件自体が見つからなかったりで、独立のチャンスは訪れませんでした。
実際、薬局経営者の立場からすれば、薬局として良い案件があれば、直営店として展開したいと考えるのが普通だと思うので、調剤薬局に勤めながら、独立のお話を頂く事はとても困難だと実感していました。
そんな中、うさぎ薬局の特集を見ると、実際に社長の親族以外の外部の人や社内からの独立が実現実績としてありました。この会社ならば夢を叶えられるのではないかと考えて、うさぎ薬局の門を叩いてみました。
担当者の方と何度かメールや電話でやり取りをさせて頂きました。うさぎ薬局のフランチャイズ制度について説明して頂いたり、私の開業の希望条件などを聞いて頂きました。
現在は、該当する案件は無いが、私の希望条件も意識して探して頂けるとおっしゃって下さいました。とりあえず、現在勤務している調剤薬局で働きながら、ご担当者の方の連絡を待ってみようと思います。
その後、私の希望エリアの開業案件があった時など、うさぎ薬局の担当者の方からメールを頂いていました。私は神奈川県の小田原が地元になるのですが、藤沢の案件をはじめ、少し離れていても良い案件があれば静岡の案件などもご案内頂きました。
結局、私が気に入った案件が無かった事もあり、メールのやり取りや電話のやり取りだけでエントリーから半年以上が過ぎてしまいました。
エントリーからしばらく経って、時間が少し空いていた事もあり、営業の方より「一度面談しませんか」とお声掛け頂きました。
現状の案件情報の状況をはじめ、現在の私の働き方や考え方も共有させて頂きました。そして、この場で「うさぎ薬局の中で実際に働いて、修業しながら独立に備えませんか?」とお声掛けして頂きました。
私自身も、うさぎ薬局に入って、営業の方や社長の近くでコミュニケーションが取れた方が良いと思い、うさぎ薬局に転職入社をする事に決めました。
前回の面談を終えてから、勤務していた調剤薬局にも相談をして、2012年6月半ばからうさぎ薬局の岡店で働かせて頂く事になりました。岡店は白石社長が調剤に入る事もあり、定期的にコミュニケーションが取れそうなので、ありがたい環境です。調剤経験は比較的長いので自信はありますが、これから仲間になるうさぎ薬局の人達と楽しく仕事ができて、コミュニケーションも取れる様になると良いなと思っています。
岡店での修業を始めてから2か月程が経ちました。 これまでも、営業の方からいくつかの案件紹介を頂いたり、自分でも気になるエリアを調べて営業の方に更に詳しく調べてもらってはいるものの、私の希望するエリアはなかなか良い案件が出てきません。でも、これまでも長く待っていたので、すぐに出てくるとは思っていません。もう少し気長に待ってみようと思っています。
そんな中、岡店にフランチャイズ希望の仲間が増えました!杉澤さんという方で、この方も調剤薬局に勤めながら、ずっと独立の夢を持っていたそうです。以前の職場ではなかなか開業を実現できずにいたところ、うさぎ薬局のフランチャイズ制度を見付けたと話してくれました。私がうさぎ薬局にたどり着いた経緯とも似ているところがあって、親近感を覚えています。お互いに開業の情報交換をしながら、独立できると良いなと思います。
入社してから8か月ほど、静岡県の長泉町というところの開業案件のお話を頂きました!この案件は他の方が第一候補に挙がっていたのですが、辞退したらしく、私の開業希望地とは少しエリアは違うのですが、社長から直接お話を頂きました。
この案件は1年程前にできたばかりの泌尿器科クリニックと歯科の間で、立地はとても良いように思えます。しかし、今回の案件はこのクリニックの門前として一度は薬局を経営していたのですが事情により薬局を閉じてしまったそうです。
そのため、この場所で開業するには、もともと薬局だった建物を居抜きで借りる事ができます。内装はほぼそのままで使え、かなり初期費用が抑えられるのではないかと思います。泌尿器科クリニックも開業してもうすぐ1年。
だんだん地元にも浸透してきており、患者さまも増えているようです。そして、この地域自体が開発地区でこれから人口も伸びると言われている場所なので、このタイミングで安く譲渡してもらえるのならば、一人薬剤師であれば十分採算が取れそうだと考えました。
ただ、以前に薬局を閉めている事もあって、ビジネスとして本当に成り立つのか少し不安は残ります。しかし、うさぎ薬局の先輩方も、新規開業のクリニックさんと共に、苦労しながら薬局の運営をして居られます。まだまだ伸びそうな店舗ですので、このタイミングでチャレンジさせて頂こうと決めました。
今回の案件にチャレンジさせて頂きたいと白石社長に伝えたところ、すぐにOKを頂けたのですが、今回の案件は不動産契約の都合上、早めの契約をして欲しいという事と、隣接しているクリニックの希望もあり、5月1日にはオープンの予定で動きたいとの事でした。
…開業まで、あと約2か月しかありません!そんな短い期間で開業できるのか心配になりましたが、開業の意志を伝えるや否や「契約書を交わしたいので、早めに会社を設立・登記をして欲しい」と白石社長に指示を頂きました。
急に独立の夢が現実的になり、2か月後には自分の薬局が持てるかもしれない現実に、正直驚きましたが時間がありません、早速会社設立から始めます。
会計士の先生に手伝って頂きながら、まずは会社の登記と実印の準備から始めました。会計士の先生は、さすが慣れていて、ほとんどお任せしてしまいました。
2013年3月7日、会社が設立できちゃいました!皆さんに手伝ってもらった結果、会社があっという間に出来上がったので、本当にびっくりしています。構想やこの日が来るのを何年も夢見ていましたが、会社を作ると決めてから登記完了までは本当にあっという間で拍子抜けしそうです。
会社の名称は「株式会社オモダカ」に決めました。由来は、わが家の家紋がオモダカという植物の模様なので、そこから取りました。不動産契約を行えば、とうとう念願の薬局を手に入れる事ができます!
これからお世話になる、隣のクリニックの先生のところへ、ご挨拶に伺いました。クリニックが開業してからまだ1年ですが、患者さまも増えて来ており、先生の知名度や人気も高まっているようです。
感情豊かで人柄の良さが出ている方だったので、隣の先生がこんなに素敵な方で良かったと思いました。私も、隣で信頼され、任される薬局を作らねばと思いました。
今日は、保健所に薬局開設許可申請の事前相談に行って来ました。担当者の方に、提出書類や必要な設備機器、書籍などのリストを教えてもらい、丁寧にアドバイスをもらえました。戻ったら早速、書類の準備を進めて行きたいと思います。
不動産の契約は交わしたものの、建物の設計図が見当たらず、薬局開設許可申請の書類が作成できずにいました。どうやら不動産屋さんも持っていないそうで、設計図がないと看板の発注などもしづらいのです。以前のオーナーさんに聞いたところ、オーナーさんの手元にも設計図を保管してあるとの事でした。これで、何とか看板作りや外装変更も進められそうです。良かった。
店舗名称を「うさぎ薬局なめり店」に決定しました!由来は最寄りの駅が長泉なめり駅から貰っちゃいました。
改めて知ったのですが、なめり店の近くには、うさぎ薬局の裾野店、長泉店、大岡店などがあるので、先輩たちに囲まれていて大変心強い場所だったんです。
保健所に事前相談に行った後、一通り書類も準備して、今日はいよいよ、薬局開設許可申請に行って来ました。
事前に相談しに行っていた事や私よりも先に独立開業した先輩たちのアドバイスを受けていたおかげで、申請はスムーズに行えました。
この申請の後に、立ち入り検査を行い、問題無ければ開設許可が下りて、無事開設許可書をもらえるのですが、その立ち入り検査の日程も4月9日に行って頂けるようにお約束できました。
保健所の申請を終え、その足で静岡県の清水にある厚生局にも行って来ました。薬局開設の事前相談をしたのですが、4月1日より厚生局のホームページから申請書類をダウンロードできる様に成ったとの事で、ダウンロードページの場所などを教えてもらいました。
今日はいよいよ保健所の立ち入り検査の日です。
薬局内の明るさや調剤に必要な設備器具、調剤に必要な書籍、情報提供に必要な書類などが揃っているか、薬局内のお客様動線や休憩室などの配置のチェックをしてもらいました。
以前も薬局として営業していた事から、薬局内の構造については特に問題は無いと思っていました。案の定、スムーズに立ち入り検査が終わりました。
薬局開設許可書は上手く行けば12日か週明けの15日に入手できる予定になりました。やった!ステージクリアです。
今日、保健所から電話をもらい無事薬局開設の許可が下りました!
"十中八九大丈夫"と思っていても、実際に許可が出たと聞けた瞬間はやっぱりホッとしました。
早速ですが、保健所に薬局開設許可書を取りに行きました。
薬局の開業準備をしたり、申請している時はあまり感じませんでしたが、実際に許可書を受け取った時は、自分の薬局の開業がどんどん現実になっていく実感が沸きました。
さて、受け取ったばかりの薬局開設許可書を持って、そのまま厚生局にも保険薬局指定申請の手続きに行って来ました。必要な提出資料は、先に開業している先輩の杉澤さんやうさぎ薬局の他のメンバーにアドバイスを頂き、何とか短期間で用意する事ができました。その甲斐あって、こちらの申請もスムーズに行え、受領印を頂けました!
これで晴れて5月からの薬局開業が確定しました!あとは、後日送られている申請受理書の到着を待つばかりです。この日はさすがにニヤニヤしながら帰ってしまいました。
薬局に戻って、早速電気屋さん、水道屋さんなどに「5月から正式に使いたい」と連絡しました。
4月19日まで、引き続き岡店に勤務しながら開業の準備をしていましたが、今日から本格的になめり店での準備に取り掛かれます。実際あと10日でオープンだ、ファイト、オーッ!
レセコンの準備や備品の発注、卸さんへの薬の発注等々、一気に進めました。譲渡物件のため、薬局内の調剤棚やカウンター、待合室のソファーや棚などは以前の設備をそのまま使えるとあって、スケジュール的には少しゆとりも持てそうです。
駐車場の中、道路側の位置に、歩行者や車でお越しになる方が見やすいように、蛍光の看板を付けました。比較的見晴らしのいい場所にあるので、うさぎ薬局が目立って地域の目印になれば、と思います。
事務員の方は、会社の登記が終わるとともにハローワークに求人を出して、3月の頭に面接を行いました。地元にお住まいで、お家が近かったのと医療事務の経験者だった事もあり、すぐに今の事務員の方に、お願いする事にしました。
事務員の方にはなめりの店舗が出来上がっていなかったので、4月から別の店舗での研修に行って頂きました。最初の2週間は岡店で、その後は私達のなめり店から距離が近い事もあって、長泉店で研修を受けて頂きました。
電気やインターネットの開通が開業間際になってしまうため、研修環境を準備する事がなかなかできません。そのため、事務員の方にとってもといいと判断して、ほかの店舗で研修を受けて頂きました。
勤めて頂く事務員の方は、呑み込みが早くて、すぐにレセコンの使い方をマスターしてくれたようです。まだまだシステムに不慣れな点もあるかもしれませんが、共に頑張ってもらえたら嬉しいです。
とうとう外装の看板が付きました。天候不順のため予定より3~4日遅れてしまいました。先に独立した国立店大西さんの開業日記にも書いてあった通り、看板が出来上がると身が引き締まります。いよいよ自分の薬局が営業開始!という実感が湧いてきます。うさぎ薬局のロゴマークも予想より大きくかわいいできなので気に入っています。
開業まであと3日。ゴールデンウイーク中なので、実質準備ができるのは今日と週明けの2日間のみです。
今日は、発注していた薬が届きました。さっそく調剤棚に薬を設置して準備完了!取扱う薬の種類は、さほど多くないので設置も比較的すぐに終わりました。
その後、店内の清掃とお店の周りの草むしりをしたり、書類の整理などを行って過ごしました。
いよいよ明日、念願の薬局がオープンします!開業が決まってから、今日までの準備期間は怒涛の如く過ぎて行きました。
今日は、独立開業の先輩であり、現在長泉店を経営している塚原夫妻がお花を持ってお祝いに来てくれました。さらには裾野店の川口さんや荒田島店の杉澤さんからも、お祝いを頂きました。ありがたいです。
振り返ると、この1月に荒田島店として開業している杉澤さんには本当に色々と助けて頂きました。厚生局などが同じ管轄だったので、書類の書き方や資料の作り方などを経験者としてアドバイスを頂けたり、薬局を見学させて頂いたりしていたので、とても心強かったです。もう足を向けて寝られません!!!
また、うさぎ薬局の岡店スタッフの皆さんにも独立を応援してもらい、協力して頂いた事にとても感謝しています。
お祝いのお花を送って頂いたり、お祝いに駆けつけて頂いたりすると、これまでの皆さんの協力を思い出します。皆さんが応援してくれた分、これからは地域の方々の頼れる存在となり根付いて行けたらと思っています。
本日、とうとうなめり店として、私の薬局がオープンしました!
念願の"薬局開業""独立"という夢が叶った瞬間です!!
40代でも夢は叶うんですね!!!
なめり店開業のお声掛け頂いてから2か月ちょっと、3月の終わりから1ヶ月間の店舗準備期間はとても慌ただしかったのですが、自分で申請や発注をして一つ一つお店を作り上げていく過程はとても充実していました。
準備期間がとても短かったため、とにかく周りの皆さんには不明な点や迷っている点を聞きまくってアドバイスを頂け、とても助かりました。
ご迷惑をお掛けした部分も多々あると思いますが、周りのスタッフや業者の皆様、会計事務所の方々など、多くの方に協力して頂き、めでたくオープンできました。ありがとうございました。
これからは事務員の方と、なめり店を発展させて行く事が一番の恩返しだと考えています。
まずは、地域に根付いた薬局作り、患者さまから頼られ、早く名前を呼ばれる薬剤師になりたいです。
今後は独立された先輩方を見習い、2店舗目、3店舗目の構想も掲げて頑張っていきたいと思っています。