ピロリ菌治療薬、ボノサップパック

ピロリ菌治療薬、ボノサップパック

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皆さんはピロリ菌をご存知でしょうか。

ピロリ菌は胃粘膜に生息している微生物です。そんな胃に生息するピロリ菌ですが胃炎や胃潰瘍の原因となる事が分かってています。

近年では胃癌の確立を2~4倍にする事も示唆されています※1。

そんなピロリ菌を除去する方法として3剤併用療法と呼ばれる治療法が用いられています。

3剤併用療法とはアモキシシリン、クラリスロマイシン、プロトンポンプ阻害薬の3薬を一緒に服用する治療法です。これら3剤で除菌を行う事を1次除菌といいます。

アモキシシリンとクラリスロマイシンは抗生剤です。微生物の増殖を防ぎピロリ菌の除菌をしてくれるお薬です。プロトンポンプ阻害薬(PPI)とは胃の中の胃酸の量を減らしてくれるお薬です。PPIによる胃酸の減少は胃内環境をアルカリ性に近づけます。アルカリ条件下では除菌率が高まる事が分かっています。

しかし除菌の為には3剤を忘れず服用する必要があります。その為に作られた「ボノサップパック」という他とは違った工夫をされた医薬品を今回は紹介したいと思います。

ボノサップパックは7枚のシートからなる医薬品です。1枚のシートは大きく2つに分かれており、1日1シート朝と夕で服用する必要のあるお薬がそれぞれ入っています。

ボノサップパックの1シートには3剤が入っており、これらを毎日1週間1シート服用する事で治療します※2。それでも除菌できない場合には2次除菌を行います※3。

今回はお薬の飲み忘れを減らすためにシートに1日分のお薬が纏めて入ったちょっと変わったお薬を紹介しました。

 

※1 参考文献:https://www.jstage.jst.go.jp/article/kyorinmed/43/4/43_133/_pdf

※2 ボノサップのインタビューフォームより治療成功率は92.6%

※3 1次除菌で治療が奏功しない場合はクラリスロマイシンをメトロニダゾールに変えた2次除菌が行われます。2次除菌の奏効率は約80%であるといわれています。

 


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